日銀会合の発表の1分間、
ドル円はふだんの約4倍動きます
日銀の金融政策決定会合は、年に8回開かれます。2日目の昼ごろに結果が出ますが、発表の時刻は決まっていません。「そろそろ出る」と分かっていても、何分に出て、どれくらい動くのかは、数えてみないと分かりません。TeamREIが2022年以降の38回を、ドル円のティックで1分ごとに集計しました(直近は2026年9月18日の利上げ)。
先に結論
- 発表は38回中37回が11時台か12時台でした。いちばん早い回は11:25、遅い回は13:00です。
- 発表とみられる1分間の値幅は、中央値で40.5pips。ふだんの同じ時間帯(8.9pips)の約4.6倍です。
- 政策を変えた9回は、30分間の値幅が中央値で92pips。据え置きの回(58pips)より大きく動きました。
- 政策を変えた9回のうち、30分後に円安方向だった回が7回。利上げでも円安になることがあります。
- 15:30からの総裁会見の1時間も、ふだんの約2.7倍動いています。
次の日銀会合は10月29日・30日です
2026年の残りは10月29〜30日、12月17〜18日、2027年は1月21〜22日、3月17〜18日、4月27〜28日、6月10〜11日、7月21〜22日、9月21〜22日、10月28〜29日、12月16〜17日です(日本銀行の公表日程)。結果が出るのは、それぞれ2日目の昼ごろです。
直近の回(2026年9月18日・1.25%への利上げ)の実測
- 発表とみられる分は11:54。政策を変えた回では初めての11時台でした。
- その1分の値幅は47.3pips、続く30分は91.9pips。同じ時間帯のふだん(1分11.3pips・30分12.3pips)の4〜7倍です。
- 30分後は89.4pips の円安方向。利上げでしたが、ドル円は上に動きました。
- 15:30からの総裁会見の1時間も82.9pips(ふだん15.4pips)動いています。
発表は、11時台から12時台
日銀は発表の時刻を事前に決めていません。会合が終わりしだい公表されます。そこで、日本時間の11:00〜15:00で「1分間の値幅がいちばん大きかった分」を、発表の分とみなしました。
| 発表とみられる時刻 | 回数 |
|---|---|
| 11時台(いちばん早い回は11:25) | 16回 |
| 12時台 | 21回 |
| 13時台(13:00) | 1回 |
政策を変えた9回のうち8回は12時台(12:02〜12:57)でした。変更がある回は議論が長くなり、発表が遅めになる傾向があります。ただし2026年9月18日の利上げは11:54に出て、この傾向が崩れました。時刻だけで中身を決めつけず、11時〜13時は続けて身構えておくのが安全です。
発表の1分で、ふだんの約4.6倍動く

比べる相手は、会合の1週前と1週後の同じ曜日・同じ時間帯です。発表の1分間の値幅は中央値で40.5pips、そこからの30分間では66.7pips動きました。ふだんは、同じ時間帯でいちばん動いた1分でも8.9pipsです。
スプレッドも開きます。発表の1分間の最大スプレッドは中央値で4.5pips(ふだんは0.9pips)でした。発表の直後に成行で入ると、スプレッドの分だけ最初から不利になります。
| 回 | 発表の1分 | 30分の値幅 | 最大スプレッド |
|---|---|---|---|
| 政策を変えた9回 | 60.4pips | 91.9pips | 7.6pips |
| 据え置いた29回 | 37.3pips | 58.0pips | 3.9pips |
| (ふだんの日) | 8.9pips | 11.1pips | 0.9pips |
いずれも中央値。据え置きの回でも、発表文の書きぶりや、事前の予想とのずれで動きます。
いちばん大きかったのは、2023年7月28日の1分間243pips(2.43円)と、2022年12月20日の30分間340pips(3.40円)です。どちらも長期金利の扱いを変えた回でした。
あわせて読む 雇用統計でスプレッドは何倍になる?ドル円141回分を1分ごとに実測 米国の雇用統計では、発表の1分間のスプレッドがふだんの約7倍に開きます。政策を変えた9回は、どちらに動いたか

「利上げなら円高」と考えがちですが、30分後に円高だったのは2回だけで、残りの7回は円安方向でした。
理由の1つは、利上げがあらかじめ予想されていて、発表の前にすでに値段に入っていたことです。予想どおりの発表だと、先に円を買っていた人の利益確定で逆に動くことがあります。反対に、2022年12月のように予想していなかった変更では、大きく円高に動きました。
30分後の向きは、その日の終わりの向きと同じとは限りません
たとえば2024年7月31日は、発表の30分後は円安方向でしたが、その後の総裁会見から夜にかけて大きく円高に動きました。発表直後の動きだけを見て「こっちに行く」と決めつけないでください。
日銀会合の日に気をつけること
11時半〜13時は、近い損切りを置いたままにしない
発表の1分で40pips近く動くのが普通です。10pips前後の損切りは、方向が合っていても振り回されて刺さります。持つなら値幅を広くし、その分ロットを落とします。
15:30の総裁会見まで、もう一度動く
会見の1時間は、ふだんの約2.7倍動いています。発表を乗り切っても、会見までは気を抜かないことです。
損失の上限を先に決めておく
急な値動きでは、逆指値の注文でも指定した値段より不利に約定することがあります。値動きの大きい時間に取引するなら、最初から損失の上限が決まっている商品を使うのも1つの方法です。
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データについて
・会合の日付は日本銀行「金融政策決定会合 決定内容」の公表日(2022年1月〜2026年9月の38回)。今後の日程は日本銀行「金融政策決定会合等の日程」によります。
・Dukascopy のドル円ティックをTeamREIが1分ごとに集計。発表の分は、日本時間11:00〜15:00で1分間の値幅が最大の分とみなしました。比べる相手は1週前・1週後(無ければ2週前・後)の同じ時刻です。値幅は仲値(買値と売値の中間)で測っています。
過去のデータの集計で、将来も同じになることを保証するものではありません。情報提供を目的としたもので、特定の取引や口座開設を勧めるものではありません。