●MT4インジケーター『GotoDay』

「ゴトー日は仲値に向けて円安」は本当なのか
5・10・15・20・25日と月末。いわゆる五十日(ごとおび/ゴトー日)は輸入企業の決済が集中するため、東京仲値が決まる9時55分に向けてドル買い=円安になりやすい——FXでは常識のように語られている話です。
ですが、これを自分の口座のデータで確かめた方は、ほとんどいらっしゃらないと思います。解説記事はいくらでもありますが、根拠になる数字が載っているものはまず見かけません。
『GotoDay』は、いま開いているチャートのヒストリーから、ゴトー日と通常日を自動で仕分けして、時間帯ごとに並べて比較するインジケーターです。祝日の判定まで内蔵しているので、ボタンひとつで自分の通貨ペア・自分の業者のデータで検証できます。
このツールが他と違うところ
- LineSync ― 引いた線を同じ通貨ペアの全チャートへ自動で同期するインジケーター
- 日本の祝日・銀行休業日を内蔵しています。ゴトー日が土日祝や年末年始に当たったときは、実務どおり前営業日に自動でずらします。春分・秋分の計算、振替休日、国民の休日、2020~2021年の五輪特例まで入っています。ここを単純に「5・10・15日」で判定しているだけでは、検証そのものが成立しません。
- 夏時間・冬時間を自動で判定します。MT4のサーバー時間は年に2回1時間ずれます。時差を固定にすると1年の3分の1が1時間ずれた集計になり、仲値の効果はきれいに消えてしまいます(後述します)。
- 差が統計的に有意かどうかを★で表示します。ゴトー日は月に6日程度しかないため、少ないサンプルで「偏りがある」と早合点しやすい領域です。2σを超えたものだけに★を付けています。
- 仲値前後を細かく刻んで見られます。1時間足の集計だけでは「何時何分に何が起きているのか」までは分かりません。下段で5分刻みの累積騰落を表示します。
- 月初・月末モードもあります。「月初は円安になりやすい」「月末はリバランスで動く」も同じ形で検証できます。
実際に検証した結果(USDJPY)
USDJPYの5分足・271,232本(2023年1月~2026年9月)を集計しました。この期間のゴトー日は261日、通常日は876日です。日本時間で表示しています。
結論:上がるのは仲値の「前」。9時55分で終わる
上の画像の下段が、8時からの2時間を5分刻みで見た累積騰落です。「差」の行がゴトー日と通常日の差の積み上がりを表しています。
8時00分の時点で+0.6pips。そこからほぼ一本調子で増え続け、9時40分に+4.0pipsでピーク。そして9時55分の5分足でいっきに+1.2pipsまで落ちます。
9時55分は、まさに仲値が決まる足です。
つまりこの3年半のUSDJPYでは、ゴトー日の円安は仲値に向かって進み、仲値が決まった瞬間に半分以上が消えているということになります。「ゴトー日は円安」は正しいのですが、その効果が乗っているのは9時55分より前だけでした。
1時間足で見ると、8時台にはっきり差が出ます

表示を陽線率(%)に切り替え、1時間足で見たものです。
日本時間8時台の陽線率は、ゴトー日が62%、通常日が53%。その差は+10ポイントで★(有意)が付きます。
他の時間帯の差はほとんどが1桁で★も付きません。ゴトー日らしさが出ているのは、実質この1時間だけということです。
夏時間を無視すると、この差は消えます
これは実際に検証していて気づいたことなので、書いておきます。
時差を「+6時間」で固定して同じ集計をすると、8時台の差は+2.3pipsから−1.3pipsに変わり、有意性も消えます。冬時間の期間(1年の約3分の1)が1時間ずれて混ざるため、仲値前の上昇と仲値後の下落が打ち消し合ってしまうからです。
時間帯を扱うツールで時差を固定するのは、それだけで結論をひっくり返します。GotoDayが夏時間を自動判定しているのはこのためです。
GotoDayの使い方
インストール方法
MT4にインストールするファイルは『GotoDay.ex4』のみです。
インジケーターのインストール方法が不明な方は下記ページをご確認ください。
おすすめの設定
仲値を見るなら、「集計する時間足」をM5にしてください。下段の刻みが5分になり、9時55分の動きが1マスで見えます。H1のままだと下段は1時間刻みになってしまい、仲値の形は分かりません。
「集計する本数」は初期値の0(読み込めるだけ全部)のままを推奨します。ゴトー日は月に6日程度しかないため、期間が短いとサンプルが足りず、マスが灰色のままになります。M5で3年ぶんを読み込むには、MT4のツール→オプション→チャート→「ヒストリー内の最大バー数」を大きめ(50万など)にしておいてください。
時差は初期値(夏+6/冬+7、米国式)でほとんどの業者に合います。合わない場合の調整方法は下の表をご覧ください。
パラメーター説明
| パラメーター | 説明 |
|---|---|
| 集計する時間足 | M1/M5/M15/M30/H1から選びます。初期値はH1。仲値を見るならM5にしてください。 |
| 集計する本数 | さかのぼって集計する本数。初期値は0(読み込めるだけ全部)。 |
| 比較する日 | ゴトー日(五十日)/月初の数営業日/月末の数営業日、から選びます。 |
| 月初・月末を何営業日とみなすか | 上で月初・月末を選んだときの営業日数。初期値は3。 |
| 最小サンプル数 | この本数に満たないマスは灰色にして数字を出しません。初期値は20。 |
| 表示する時刻 | 日本時間/サーバー時間の切り替え。なおゴトー日かどうかの判定は、この設定に関わらず必ず日本時間の日付で行います(仲値は東京の営業日で決まるため)。 |
| 夏時間の切り替え方式 | 米国式(3月第2日曜~11月第1日曜)/欧州式(3月最終日曜~10月最終日曜)/切り替えない。初期値は米国式。 |
| 夏時間のときの時差/冬時間のときの時差 | 日本時間=サーバー時間+何時間か。初期値は6と7。MT4の「気配値表示」の時刻とパソコンの時計を見比べて確認してください。 |
| 注目する時刻 | 初期値は9。上段でこの列が金色で強調され、下段はこの1時間前から2時間ぶんを表示します(初期値なら8時~10時)。 |
| 日本の祝日・銀行休業日を考慮して前営業日にずらす | 初期値はON。OFFにすると単純に日付が5・10・15・20・25日・月末の日だけをゴトー日として扱います。ONとOFFで結果を見比べると、祝日処理がどれだけ効いているかが分かります。 |
| セルに表示する値 | 平均騰落(pips・符号つき)/陽線率(%)の切り替え。 |
| 統計的に有意な差に★を付ける | 2σを超える差に★を付けます。 |
| 注目時刻の前後2時間を細かく表示する | 下段の累積騰落の表示。OFFにするとパネルが小さくなります。 |
| パネルの位置/セルの幅・高さ/文字の大きさ/フォント | 表示の調整用です。 |
| 集計結果をCSVファイルに出力する | ONにすると、MQL4/Filesフォルダに集計結果のCSVを保存します。 |
表の見方
- 上段は0時~23時の時間帯別。「ゴトー日」「それ以外」「差」の3行です。
- 下段は注目時刻の前後2時間を細かく刻んだ累積騰落です。1マスごとの値ではなく、左端からの積み上げなので、線グラフのように読んでください。
- 赤は平均で上昇、青は平均で下落。色が濃いほど大きな値です。
- 灰色はサンプル不足です。数字は出しません。
- ★は2σを超える差です。「たまたまでは説明しにくい」という意味であって、必勝という意味ではありません。
使うときの注意
差が出ている=そのまま利益になる、ではありません。上の例で8時台の差は+2.3pips程度です。スプレッドとスリッページを引けば、残るものは多くありません。バイナリーのペイアウト率を考えればなおさらです。「勝てる手法が見つかった」ではなく「そういう傾向がある」として扱ってください。
また、通貨ペアを変えると結果は変わります。仲値は円絡みの話ですので、USDJPYやクロス円では傾向が出ても、EURUSDのようなペアでは出ないのが自然です。逆に「出ないはずのペアで出ている」場合は、サンプル不足を疑ってください。
期間を変えても残るかどうかも必ず確認してください。「集計する本数」を変えると消えてしまう差は、使えない差です。
●ダウンロード
『GotoDay』の無償ダウンロード
ダウンロードパスワード取得
ダウンロードパスワードを設定しております。 パスワードはREIのLINEを友だち追加するとすぐ取得できます。
友だち追加時の自動返信メッセージに記載しています。
※月に1~2回程度の限定情報等の配信はありますが、無駄な配信は一切しませんのでご安心ください。

関連する無料インジケーター・使い方
- HourClock ― 通貨ペアの時間帯のクセ(陽線率・平均値幅)を24時間×曜日で自動集計するインジケーター
- Pips_Gauge ― 1クリックでpips単位の水平線を表示するインジケーター
- RoundNumber ― 誰もが意識するキリ番ラインを自動表示するインジケーター
- TR_mimo ― トレンドとレンジを判別するマルチタイムフレーム対応インジケーター
- パラメーター設定値の保存方法
- インジケーター・EAのインストール方法
ダウンロードパスワードは公式LINEでお渡ししています。すべて無料でお使いいただけます。
