「負けたら倍」は、
1年に1回ほど来る連敗で終わります
マーチンゲールは「負けたら次のロットを2倍にする」方法です。1回勝てばそれまでの負けを取り戻せるので、成績表では勝率がとても高く見えます。この記事では、その「1回勝てば」がどれくらい遠くなることがあるのかを、ドル円の実データで数えます。
先に結論
- ロットを倍々にすると、必要な証拠金も倍々に増えます。10連敗で最初の1,024倍です。
- ドル円の1時間足では、陰線が10本以上続いたことが11.7年で11回ありました。最長は14本です。
- それだけ耐えて1回勝っても、残る利益は最初の1回分だけです。
- EAの成績を見るときは、勝率より「最大ロット」と「最大ドローダウン」を見ます。
なぜ勝率が高く見えて、なぜ破綻するのか
たとえば1回10pipsの利確・損切りで、負けたら次のロットを2倍にします。3回負けて4回目に勝つと、4回目の利益で3回分の負けを取り戻し、最初の1回分の利益が残ります。どこかで1回勝てば「プラスで終わる」ので、勝率はとても高く出ます。

問題は、連敗が続くとロットと必要な証拠金が倍々に増えることです。0.01ロット(証拠金6,000円)から始めても、10連敗した次の注文には614万円の証拠金が要ります。資金が足りなくなった時点で、それまでの負けが確定します。
「勝率95%」でも、残りの5%で全部を失うことがあります
マーチンゲールの成績は、小さな勝ちがずっと続き、ある日1回の大きな負けで消えます。検証の期間にたまたま大きな連敗が入っていなければ、成績表には危なさが出てきません。
連敗はどのくらい起きるのか(ドル円の実データ)
いちばん単純な形で数えます。「毎時ちょうどに上に賭け、1時間後に陽線なら勝ち、陰線なら負け」とすると、陰線が続いた本数がそのまま連敗の数になります。ドル円の2015年1月〜2026年9月の1時間足で数えました。

陰線が8本以上続いたのは63回、10本以上は11回、最長は14本でした。10本以上の連続は、平均するとほぼ1年に1回起きています。
| 連続した本数 | 11.7年での回数 | 1年あたり | そこまで倍々にしたロット |
|---|---|---|---|
| 8本以上 | 63回 | 約5.4回 | 256倍 |
| 10本以上 | 11回 | 約0.9回 | 1,024倍 |
| 12本以上 | 2回 | 約0.2回 | 4,096倍 |
| 14本(最長) | 2回 | — | 16,384倍 |
方向を決めずに「同じ色の足」の連続で数えると、10本以上は35回、最長は16本(2024年10月の上昇)でした。どちらに賭けても、長い連続は同じくらい起きます。
集計は Dukascopy のドル円ティックから作った1時間足(仲値・72,802本)。週明けなど12時間以上あいた後の1本と、始値と終値が同じ足で連続を切っています。実際のEAは利確・損切りの幅や建てる間隔が違うので、この数字は「長い連続がどのくらい起きるか」の目安です。
EAを選ぶときの見分け方
販売されているEAの中には、ナンピンやマーチンゲールを使っていても、説明に書いていないものがあります。成績表の次の所を見ると見分けやすくなります。
- 最大ロットが最初のロットの何倍になっているか。取引履歴でロットが倍々に増えている所がないか。
- 最大ドローダウン(資金の最大の落ち込み)。普段の利益に比べて極端に大きくないか。
- 検証の期間。数か月だけの成績は、大きな連敗がまだ来ていないだけかもしれません。
- 勝率が高いのに、1回の平均利益より平均損失がずっと大きくないか。
建玉が積み上がる運用は、業者によっては建玉の量に応じて手数料が増えることもあります。取引条件もあわせて確かめてください。
TeamREIの成績の出し方
TeamREIでは、シグナルやEAの成績を「検証の期間」と「公開後の期間」に分け、うまくいっていない期間もそのまま成績公開ページに載せています。成績を見るときに、どこを見ればよいかの例としても使ってください。
この記事のあとに
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データ
・連敗の回数:Dukascopy のドル円ティック(2015年1月〜2026年9月)から作った1時間足をTeamREIが集計。
・ロットと証拠金の表は、ドル円150円・レバレッジ25倍・1回の負け10pipsとした計算例です。
過去のデータの集計で、将来も同じになることを保証するものではありません。情報提供を目的としたもので、特定の取引や口座開設を勧めるものではありません。