トレールは損切りを追わせる、
建値決済は0円の位置に置く
TeamREIのツールの説明書やパネルに出てくる言葉を、1つずつ解説しています。今回はトレール(トレーリングストップ)と建値決済です。どちらも「損切りをどこに置くか」の話で、セットで使われます。
ひとことで言うと
- トレール=値段が有利に動いたぶんだけ、損切りを追いかけさせる仕組み。不利な方向には動かしません。
- 建値決済=損切りを「損益が0になる位置」に動かすこと。ここまで来れば、あとは負けない形になります。
- 建値は「買った値段」そのものではありません。手数料とスワップの分だけ、勝ち側に寄った位置です。
トレール(トレーリングストップ)
買いで入ったあと値段が上がると、損切りも同じだけ上へついてきます。値段が下がっても損切りは下がりません。利益を伸ばしつつ、戻ってきたところで自動的に降りるための仕組みです。
| 決めること | 意味 | 広くすると |
|---|---|---|
| 幅(トレール幅) | いまの値段から損切りまでの距離 | 途中で切られにくいが、戻りで失う分が増える |
| 動かし始める条件 | 何pips勝ったら追い始めるか | 早すぎると、ふだんの揺れで切られる |
| 刻み | 何pipsごとに動かすか | 細かいほど注文の変更が増える |
幅を通貨ペアによらず同じpipsにすると、動きの大きいペアでは狭すぎ、小さいペアでは広すぎます。TeamREIが損切りの置き場所を調べたときも、効いていたのは固定のpipsではなく値動きの大きさ(ATR)に対する倍率でした。
あわせて読む ATR・ボラティリティとは? 「いまどれくらい動く相場か」を数字にしたもの。トレール幅の決め方に直結します。建値決済(ブレイクイーブン)
損切りを「ここで決済すれば損益が0」の位置まで動かすことです。以後は最悪でも引き分けになります。
建値=買った値段、ではありません
実際に0円になるのは、スプレッド・手数料・スワップを差し引いたあとの位置です。買値ちょうどに損切りを置くと、そこで切られたときに手数料の分だけマイナスになります。TeamREIのツールでは、このコスト込みで0円になる値を計算して置くようにしています。
具体例:ドル円を150.00で買い、損切りを149.70に置いた場合
| 値段 | トレール幅30pipsのとき | 建値決済(+20pipsで移動)のとき |
|---|---|---|
| 150.00(入った直後) | 損切り 149.70 | 損切り 149.70 |
| 150.20 | 損切り 149.90へ | 損切り 150.01へ(コスト込みで0円の位置) |
| 150.50 | 損切り 150.20へ | 150.01のまま |
| 150.30へ戻った | 動かさない(150.20のまま) | 150.01のまま |
| 150.20を割った | 150.20で決済(+20pips) | まだ持っている |
トレールは「伸びたら一緒に付いていき、戻ったら降りる」、建値決済は「ここから先は負けない形にして、あとは伸ばす」。役割が違うので、両方を組み合わせるのがふつうです。
メリットとデメリット
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| トレール | 大きく伸びた場面を取りこぼさない/見ていなくても降りられる | 天井では必ず幅の分だけ戻して決済になる/幅が狭いと途中で切られる |
| 建値決済 | 負けない形になり、気持ちが楽になる/同時に複数持ちやすい | 早く動かすと引き分けの山になる/伸びる前に切られる |
効かせるためのコツ
- 幅は「ふだんの揺れ」より広く。その通貨ペア・その時間足で、ふつうどれくらい上下するかを先に数えます(ATRが目安です)。
- 建値へ動かすのは「損切り幅と同じだけ勝ってから」。10pipsの損切りなら、+10pips以降が目安です。
- 指標の時間は止める。1分でふだんの4〜6倍動く場面では、どちらの仕組みもただの早い損切りになります。
気をつけること
早すぎる建値移動は、ただの「浅い損切り」
少し勝ったらすぐ建値へ動かす設定にすると、ふだんの揺れで何度も引き分けになり、伸びる場面だけ逃します。どのくらい動いてから動かすかは、その通貨ペアのふだんの値幅から決めるのが筋です。
指標の時間は、幅を広げるか持たない
日銀の発表では1分でふだんの4.6倍、FOMCでは6.7倍動きます。昼間の感覚のトレール幅は、その瞬間だけ意味を持ちません。
TeamREIのツールでは、どこに出てくるか
| ツール | 出てくる場所 |
|---|---|
| REI TradePanel | 「建値」「トレール」のボタンと、幅の設定。損切り額は手数料込みで表示します |
| REI IndiPilot | 決済の設定に「建値へ移動」「トレール」があります |
| REI_Replay | 過去の相場を再生しながら、同じ手順で練習できます |
よくある質問
トレール幅はどれくらいが正解ですか?
決まった正解はありませんが、その時間足のATR(ふだんの値幅)の1〜2倍から始めて、切られ方を見て調整するのが分かりやすい方法です。pipsで固定すると、通貨ペアを変えたときに合わなくなります。
建値に動かしたのに、わずかにマイナスで決済されました
買った値段ちょうどに置くと、スプレッドと手数料の分だけマイナスになります。0円になるのはその少し先です。TeamREIのツールは、この位置を計算して置いています。
MT4を閉じてもトレールは動きますか?
ツールやEAが動かすトレールは、MT4が起動していないと動きません。24時間動かすならVPSが要ります。業者のサーバー側の機能として提供されている場合は別です。
トレールと利確(T/P)はどちらがよいですか?
取りたい形が違います。決めた幅で確実に取るなら利確、伸びる場面を取りにいくならトレールです。半分を利確して残りをトレール、という組み合わせもよく使われます。
この記事のあとに
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この記事について
・建値の位置の考え方、損切り幅とATRの関係は、TeamREIが自社ツールの開発と検証で確かめた内容です。指標時の値幅は当サイトの実測記事によります。
・トレールの呼び方や動き方は業者・プラットフォームによって違います。ご利用の業者の説明もご確認ください。
情報提供を目的としたもので、特定の取引や口座開設を勧めるものではありません。