勝率58%でも、
9連敗は5回に1回起きます
成績公開のページに「最長連敗 9回」と書いてあると、多くの方が手を止めます。その数字は異常なのか、それとも普通なのか。答えは計算で出せるので、表にしました。
先に結論
- 連敗は、勝率が高くても必ず起きます。勝率70%でも、1,000回のうちには5連敗くらい入ります。
- 勝率58%・1,000回なら、いちばん長い連敗は7連敗が「ふつう」。10回に1回は10連敗以上になります。
- だから「◯連敗したら壊れた」という判断は、ほとんどの場合まちがいです。
- 止める基準は連敗の回数ではなく、落ち込みの深さ(ドローダウン)と、事前に決めた金額で持つのが現実的です。
どこまでが普通か(計算した表)

勝ち負けが毎回独立だとして、連敗がいちばん長く続く回数を厳密に計算したものです(乱数ではないので、何度計算しても同じ数字になります)。
| 勝率 | 回数 | ふつう(半分の人) | 10回に1回 | 100回に1回 |
|---|---|---|---|---|
| 52.63%(BOの損益分岐) | 500回 | 7連敗 | 11連敗以上 | 14連敗以上 |
| 52.63% | 1,000回 | 8連敗 | 12連敗以上 | 15連敗以上 |
| 58% | 500回 | 6連敗 | 10連敗以上 | 12連敗以上 |
| 58% | 1,000回 | 7連敗 | 10連敗以上 | 13連敗以上 |
| 65% | 1,000回 | 6連敗 | 9連敗以上 | 11連敗以上 |
| 70% | 1,000回 | 5連敗 | 8連敗以上 | 10連敗以上 |
9連敗が起きる確率は、勝率58%・1,000回で20.9%。勝率55%なら34.0%です。珍しいどころか、よくあることだと分かります。
なぜ起きるのか(コインで考える)
勝率58%は「10回のうち6回くらい勝つ」ということで、負けが固まって出ないという意味ではありません。回数をこなすほど、どこかで固まる場面が必ず現れます。
回数が増えるほど、最長連敗は伸びます
同じ勝率58%でも、100回なら5連敗、1,000回なら7連敗、3,000回なら9連敗が「ふつう」になります。長く使うほど、いつかは大きい連敗に当たる——これは成績が悪化したのではなく、回数が増えただけです。
では、何を基準に止めるか
連敗の回数は、上のとおり基準になりません。実用的なのは次の3つです。
- 落ち込みの深さ(最大ドローダウン)で決める。「検証での最大ドローダウンの1.5倍を超えたら止める」のように、金額(または%)で線を引きます。
- 止める線を、動かす前に決めて書いておく。連敗の最中に決めると、必ず甘くなります。
- 量を先に落とす。止めるかどうか迷う段階で、ロットを半分にすると判断の時間を稼げます。
TeamREIが自社EAの採否を決めるときも、最初に見るのは最大ドローダウンです。ドローダウンが利益の4.4年分になった案は、そこで商品化を中止しました。連敗の回数では決めていません。
あわせて読む 勝率・PF・最大ドローダウン・期待値とは? 数字を読む順番(最初に見るのはドローダウン)を説明しています。「ただの連敗」と「壊れた」の見分け方
| 見るところ | ただの連敗 | 壊れている疑い |
|---|---|---|
| 連敗の長さ | 上の表の範囲に収まる | 100回に1回の欄を大きく超える |
| 1回あたりの負け幅 | これまでと同じ | 急に大きくなった(滑り・スプレッド) |
| 取引の回数 | いつもどおり | 急に増えた/急に止まった |
| 入る場面 | 想定どおりの時間・条件 | 設定外の時間に入っている |
| 相場の性質 | いつもの範囲 | 値幅が別物になった(当サイトの集計では2022年以降、円ペアの1分値幅が1.3〜1.9倍に) |
連敗そのものより、「負け方が変わっていないか」を見るほうが早く気づけます。
よくある質問
9連敗したら、もう使えないということですか?
いいえ。勝率58%・1,000回なら5回に1回は起きる長さです。判断するなら、連敗の回数ではなく落ち込みの深さで見てください。
勝率が高い商品を選べば連敗は減りますか?
減りますが、無くなりません。勝率70%でも1,000回のうちに5連敗、10回に1回は8連敗以上です。勝率だけを上げた商品は、1回の負け幅が大きいことが多いので、そちらも確かめてください。
連敗のあとは勝ちやすくなりますか?
なりません。前の結果は次の結果に影響しません。「そろそろ勝つはず」で量を増やすのがマーチンゲールで、資金が尽きる形です。
どれくらいの資金があれば耐えられますか?
1回のリスクを残高の1%にしているなら、10連敗でも約10%の落ち込みです。1回のリスクを決めておけば、連敗の深さは自動的に計算できます。
あわせて読む マーチンゲールはなぜ破綻する?ドル円11年分で連敗を数えた 「負けたら倍」にしたときに必要な資金を、実際の連敗の分布から計算しています。TeamREIの成績公開では
当サイトの成績公開では、勝率・損益・最大ドローダウンと並べて最長連敗も出しています。うまくいっていない期間も、そのまま載せています。この記事の表と見比べて、「その長さは普通かどうか」を確かめてください。
関連する用語:PF・ドローダウン/複利・資金配分/ペイアウト率
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この記事について
・連敗の分布は、勝ち負けが毎回独立だとして厳密に計算したものです(`hp2026/column/data/streak.py`)。実際の相場では連敗が固まりやすい時期があるため、表より長くなることもあります。
・「ドローダウンが利益の4.4年分で商品化を中止」「2022年以降に円ペアの1分値幅が1.3〜1.9倍」は、TeamREIの検証結果です。
過去の成績は将来を保証するものではありません。情報提供を目的としたもので、特定の取引や商品を勧めるものではありません。